Contextual Photo Browser の変更点


記憶を記録し,記録から記憶を呼び覚ますのが写真ベースのライフログであり,
日々写真を撮影記録するためその量は膨大になります.
私も,2005年6月から毎日記録を続けており,2012年8月の時点でその枚数は20万枚を超えています.

こうした写真ベースのライフログから目標とするライフログ写真を検索する際の手がかりとしては,
イベント名や時間,場所や一緒にいた人などが考えられます.
ここで,イベント名や時間,場所などはスケジューラやGPSモジュールなどを利用することで
手軽に付与することが可能ですが,一緒にいた人を記録することは難しいといえます.
また,写真内に被写体としておさまっていれば顔認識技術などにより,名前を付与することが可能ですが,
被写体になっていない場合は,そのことも難しくなってしまいます.

この研究では,周辺のBluetooth端末やモバイルルータなどの情報を取得して撮影時に
一緒にいる人などを認識し,その情報に基づく検索を可能とするものです.

#ref(cpb4.png,center,50%)

#ref(cpb1.png,left,around,80%)

また,どういった人がどういった人と一緒にいる確率が高いかなどを履歴から分析することで,
つながりを活用した検索を可能とします.

#clear
#ref(cpb1.png,center,80%)


なお,現在は都合上Bluetoothをそのまま利用していますが,関係のない人の情報まで
取得できてしまうためプライバシーに関する問題もあります.
そのため実運用するには,知人同士のみが検出可能となるようなデバイスおよび
通信技術が必要になります.

関西学院大学の河野研究室との共同研究です.

*業績 [#g07efa10]

-Ryo Nishide, Tatsuya Ushikoshi, Satoshi Nakamura, Yasuyuki Kono: Detecting Social Contexts from Bluetooth Device Logs, 11th International Conference on Ubiquitous Computing (UbiComp 2009), Orland, Floarida, to appear (Sep. 2009).
-Ryosuke TOKUAMI, Yasuyuki KONO, Satoshi Nakamura: Contextual Photo Browser: Photo Viewer Based on Participants and Situations, UIST 2011 (Poster)
-徳網亮輔, 河野恭之, 中村聡史: Contextual Photo Browser: 写真参与者と周辺状況に基づく写真ビューア,
WISS2011, 2011年12.